海へ行きましょう

猫の肉球の感触を楽しむような、そんなブログを本当は書きたいのだが

最低で最高なヒッチハイク 東京→長野②

さて、忘れたころに続きを書く。

 

というのも最近は非生産的なことばかりに気を取られていて、ブログどころではなかった。

主に、ケンコバのフェロモンにメロメロになっていたおかげで、色々なことに手が付かなかったのだ。

 

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ああ。彼女さんと結婚してしまうのだろうか……いやもしそうなったらめちゃめちゃおめでたいことですが!( ;∀;)

 


まあ、本題。

そう私は先日人生で初めてヒッチハイクをしたのだが、予想以上に楽しかったのでその行程を記録していたのだった。


が、前回ブログを書いた結果、心を痛めたことがあったので釈明文をまず。

 


なんと、今回の旅の連れYのお母さまがこのブログをご覧になられたのである(ひえ~)。いやはや、可愛い娘が危険を顧みずにヒッチハイクをしていたこと(Yはヒッチハイクで長野に行くことをお母さまに伝えていなかった←ったく)を知ってしまうだけでも衝撃を受けられただろうに、加えて、若い女であることをわりと武器にして(ここは強調しますが愛嬌を振りまいただけでそれ以上のことは一切しておりませんしされておりません乗せてくれた方々に敬意を払う意味でも一応)バンバン男の人の車に乗せてもらっていたこともバレてしまったのであるよ……。

 

お母さま、ご心配をおかけし、申し訳ありません!!!

でも、Yと行けたからこそ、このヒッチハイクの旅が充実したものになったことは間違いありませんし、「かわいい子には旅をさせよ」という慣用句が古くから伝わっていますことですし今回ばかりは目をつぶっていただきたく……そしてつまらないものではありますがこちらロクシタンのハンドクリームでしてどうぞお納めください…………

 


ああ、Yのお母さま〜。

 

 

 

さて話は戻り、女子大生2人㏌談合坂SA。車の数は平日の夜にしてはまあまあ、というところか。駐車場稼働率35パーセントくらい。山梨ナンバーや諏訪ナンバー、そして長野ナンバーの車も停まっていた。またこのとき時刻は18:30くらいで、予約していた長野市にあるゲストハウスに21:00までにチェックインできる可能性は低かった。完全に無理、というわけではないが到着できたとしてもギリギリライン。しかし、話し合いの結果、とりあえず行けるところまで行って最悪2人でビジネスホテルかラブホに泊まろう、という案に落ち着いたため、私たちは先を急いでいた。

 


そこで、サンシャイン池崎のいとこ(仮)と15年後のナオトインティライミ(仮)と別れたあと、一息つく間もなく、Yと私は早速次の車を探しはじめた。

 


陣取った場所は、ほとんどの車が通るSA出口の少し手前。そこで、長野と書いたスケッチブックを掲げる。

 


また、実は、この時点で2台を乗り継いだ私は、ちょっとしたヒッチハイクのコツを覚えていた。ズバリそれは、ただスケッチブックを掲げて立つのではなく、同時に、なるべく焦りと悲壮感と申し訳なさをにじみ出すように心がけ、そしてフロントガラス越しに運転手をじっと見つめてわかるかわからないかの角度でぺこりと会釈をするというものだ。

これをすることによって、同情を誘うことができるし、それとな~くこちらが最低限の礼儀を備えていることも伝えられる。できることはなるべくやってみるべきである。何事に対しても(意識高え)。

 


5分くらいが経ち、すると、私たちの目の前に1台の車が停まった。おお! やったー!


助手席の窓が開き、「双葉SAまでで良ければ乗せてくよ」との言葉をいただいた。スーツを着た会社員らしき男性3人。しかもこの方々は、一度は私たちの前を通り過ぎたのだが、「やっぱりかわいそうだし乗せて行ってあげるか」と思い直し、なんと戻ってきてくれたのだった! これは、やはり、会釈の効果だな?(ちがうか笑)

 

さて、車に乗り込み、聞くところによると3人はサラリーマンで、東京での研修の帰り道のようだった。

どうやら朝も早かったみたいで、車内の空気から3人の疲れがひしひしと感じられた。はわわ……。

しかしそれにしても、知った情報から判断するに、1台前に乗せてもらったサンシャイン池崎のいとことナオト(以下略)の2人よりも、今回の3人は社会的な信用度の高い会社で働き高いお給料をもらっているであろう方々だったけれど、前の2人よりも、なんか、楽しそうじゃなかった。

もちろんめちゃめちゃな早起きでコンディションが悪かったのだろうし、私が見たのはあくまでもその人たちの一面、一瞬でしかないのもわかっているけれど、それでも、3人は人生に疲れているようにみえた。

 


私とYは、四年制大学に通っている。だから、この先歩んでいく人生の可能性としては、サンシャイン池崎のいとことナオト(以下略)の2人の生活(肉体労働者)よりも、どちらかと言えば3人のサラリーマンらの生活に近いものになる確率の方が高い。

 


そしてそもそも私はサラリーマンになる気満々だしサラリーマンをディスる気持ちはみじんもないけれど、なんだかちょっと、考えてしまった。

 


まあなんにしろ3人とも楽しく話し、恒例の若者へのアドバイスもちゃっかり頂戴したのだが。

 


「明日やろうはバカやろう」

 


ああ、私はまだまだバカやろうだなあ。

 

 

 

さて双葉SAに到着。いつものように、「もしよければ一緒に写真を撮っていただけないでしょうか」とY。

みなさま、快く応じてくださった。パシャリ。

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と、ここで「じゃあ俺のスマホでも撮ってもらおうかな」と3人のうち2人がおもむろにスマホを取りだした。

ふと、2人のスマホのホーム画面が見えた。どちらのホーム画面も、かわいいお子さんの写真だった。

 


私は、ハッとした。「そうか、この人たちには守るべき家族がいるんだ」と。

きっと、彼らは家族のために毎日働いている。私たちには見せない表情をきっと家族の前では見せてる。

人生、選ぶものがあればそれだけ捨てるものもある。

そしてこれから先私たちも、様々なものを得て様々なものを捨てるだろう。

私は、自分が選んだものに誇りを持ちつつも、他人の決断にも敬意を払える人間で在りたいと、この時再確認したのだった。

 

 

 

そして3人にお礼を言って別れ、双葉SAに私たちは到着した。19:40。そろそろ21:00までに長野市に到着できる見込みは本当にゼロに近くなってきた。けれども、とりあえず行けるところまではやはり行きたい。

しかし、圧倒的に談合坂SAと比べて車の数が少ない! 駐車場の稼働率は10~15パーセントほどだった。

ゆえに、Yと私は、直接声掛け作戦を実行することにした。

 


長野市までは無理でもせめて諏訪SAまでは行きたいということで、「長野」と書いたスケッチブックに加えて新たに「諏訪」と書いたスケッチブックも用意し、その2枚を掲げながら人々に話しかけに行った。

とりあえずそっちの方面に行きたいのです! ということを伝えたくて、少しでも可能性を高めたくて、2枚を掲げた。

 


しかし、玉砕。玉砕。玉砕。

 


いやあ、やはりもう時間も時間だし厳しいか……、と渋い気持ちでわたしはデコにしわを寄せた。

Yもきっと、同じ気持ちだろう……と思いため息をつきYに声をかけようとすると、

 


「あ、ちょっとこれやっていい? 好きなんだよね(笑)」

 


と言って彼女が指をさす方向を見ると、

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山本勘助~。

 


まったく、陽気なヤツ!!!!(好きです)

 

 

 

さて、とはいってもまあまあ行き詰ってしまった。

どうしようかねと思っていると、前方からさっき「方向違うんだごめんね~」と断られた兄ちゃんが、「お姉さんたち!」と言って近づいてきて、ビニール袋をぐっと差し出した。

 


「乗せてってやることはできないけど、差し入れだけでも。寒いでしょ」

と言ってホットレモンとミルクティーをくれた。

 

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「嬉しいね~! 人ってあったかいね(^v^)」と、Yは言った。

 

 

 

そしてまたYとわたしは立ち上がり、諦めずに他の人にも声をかけようと食堂の入口へ向かおうとしたが、すると「お姉ちゃんたち、長野に行きたいの?それとも諏訪に行きたいの?」と、これまたさっき話しかけて断られた別のお兄さんが声をかけてくれた。しかもこのお兄さんもあったかいお茶をくれた(優し!)

 


「いや、目指してるのは長野なんですけど、最悪諏訪まで行って電車を使おうかなと思ってて」

と説明すると、

「長野と諏訪ってけっこう距離あるし、方向も違うからどっちやねん! って思われてるよたぶん」

と、助言をもらった。

 


えええええ、と思い調べてみると、確かに長野市と諏訪、けっこう距離があった。

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良かれと思って2枚掲げていたが、逆に紛らわしかったのか……なるほど……と、お兄さんに感謝。

そこへお兄さんの連れのおっちゃんが合流し、私たちの希望をさっきよりも詳しく話すと、諏訪SAまでなら行けるよと提案してくれた。

 


「マジでありがとうございます!!」と、心の底から感謝し、Yとわたしは乗せてもらうことにした。

 

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ヒッチハイクの旅は続く。

 

…いや長えよ!